現場においては高卒も有利

大学や専門学校を卒業する人が大半を占める現代においても、IT系エンジニアの中には高卒と言う経歴で、トップクラスの実績を示している人は珍しくはない。一般的な企業においては、大学卒・大学院卒と言った高学歴であればあるほど初任給が高く設定されている傾向にあり、システムエンジニアでもおおむね同様と考えられる。しかし仕事においては何よりも、どれくらい優れた技術力があるかと言う実力重視の業界なので、他の業種よりも自分自身の力を発揮しやすいだろう。

また、学歴が高ければ学力も比例して高くなると考えられるものの、社会人としての常識やマナー、顧客や同チームのメンバーとうまく仕事をこなすためのコミュニケーション能力などは、現場でこそ身に付けられるものである。このため「自分は高卒だから」と言った引け目を感じる必要性は全くないと言えるし、そのような理由で仕事や役割が変わると言うことはほぼない。むしろ、同じ年の大学進学者よりも、早く社会で経験を積んでいる分、早く昇進する機会を得られるので、初任給の差異はあっても彼らよりも稼ぐことは可能だ。
ただ時の経過と共に、「年齢が自分と同じ、あるいは自分よりも上の年齢」と言う新人が入社してきて、なおかつ自分の部下として抱えることもあり得る。上司・部下の関係性と年齢が逆転している場合、相性次第では「この人は指導しづらい」と言う苦手意識が生まれてしまいやすいが、ハンデに負けることなく仕事として接することが求められる。