学歴ではなく専門性を重視

エンジニアとして働く魅力は、学歴が必要とされにくい点にある。大卒でプログラミング能力が低い人より、高卒でも現場経験が豊富で深いプログラミング言語の知識を持っている人の方が圧倒的に頼りにされることが多いのだ。高卒でも他の人にできない仕事ができれば、高い収入を稼ぐことも可能となる。他の業界では、高卒と言うだけで給料が低くなることも多いことを考えれば、エンジニアは誰でも平等な職業だと言えるだろう。

個人の能力が最も重要になり、ハッタリや看板には意味がない。どの程度スキル習得に時間を割いたか、現場で多く仕事をこなして知識を得てきたかが問われることになるのだ。学生が行う就職活動時にも、学歴より専門的な資格が重要視される世界だ。したがって、専門学校で資格を取得した人はかなり有利に就職活動を進めていける。就職活動時だけではなく、実際にその企業に入ってからも、無駄な学閥競争に巻き込まれる心配がないのは魅力的だ。
大学に行っていなくてもプロジェクトのリーダーや管理職を任されている人は数多い。高校しか出ていなくても、年収1000万を超えることは十分に可能だ。高校を卒業してすぐに現場に出れば、大学を卒業した人よりも4年も長く実務経験を積むことができる。この4年の実務経験の差は、非常に大きい。プログラマーなど一部の職では、むしろ大学に行くよりも早く現場に出た方が良い場合も少なくはないのだ。この点は、プロのスポーツ選手や各種クリエイティブ系の職業とも通じるところがある。